愛の供給源
愛の供給を、好むと好まざるにかかわらず自ら絶ってしまうー
コントロールの弊害
①セルフイメージをコントロールする
セルフイメージというのは、「自分に対する期待感」。朝起きたときに、今日の自分にどれだけ期待できるか、またそれを楽しむかという感性。この「羽を伸ばしたありのままの自分」をコントロールしてしまうとー
あなたの本当の姿を人に知られたくないあまり、自分を偽り、装い、次から次へと仮面(ペルソナ)を付け、装った自分になりすましていく。
とどのつまり、自分の弱さを否定し、ありのままの感情を押し殺してしまう。
②相手をコントロールしようとする
とかく男は、恋人や妻をコントロールしがち。これは大きな誤りで、お互いの溝は深まるばかり。今や、親は子供を、男は女性を、会社は社員を、学校は生徒を、国は国をコントロールしようと必死。
独占欲は、しだいに支配欲に変わっていく。
とりわけ、昭和の男は女をコントロールできると本気で思っていた。私もその一人だが、今は見る影もない。
③自分の問題をコントロールしようとする
キーワードは、「大丈夫、なんとかなる。たいした問題じゃない」という言葉。
その気になればいつでもやめられる、自分で何とかできるという傲慢、過信がますます問題を深刻にしていく。
④痛みをコントロールする
人には、嫌なことや面倒なことをともかく先送りにする傾向がある。時には、背負いきれない重荷という痛みまでも我慢し、これでうつ気味になる人も多い
この背負いきれない重荷が、あなたのストレスとなっていく。
こうしたコントロールによって、本来自分の中にあふれるほどに蓄えられていくはずの愛の供給を、自分から絶ってしまう。
パリのセーヌ川に架けられたポンデザール橋は、永遠の愛を誓う象徴でおおわれている。
南京錠の総重量が2014年には50トンにもなって、橋の一部が損傷したため、当局はそれらを取り除かなければならなくなった
この橋の光景は、確かな愛を求める人間の願望である以上に、自分から愛の供給を絶ってきた愛への枯渇の象徴と言える。
コロナ禍におけるソーシャルディスタンス。
ますます愛は、2メートル遠のく。