HPUTC’s diary

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生きているだけて丸もうけ

「生きてるだけで丸もうけ」というのはさんまさんの座右の銘。それで大竹しのぶさんとの間にできた娘の名前が「イマル」。
今、『ただ生きてるだけで価値がある』と言ってもらいたいと思っている人たちがしだいに増えている。誰もがそう思って欲しいと思うほど、社会不安、人間格差、孤独に苛まれている。

 

心理学者フィリップ・ジンバルドーは、自分がひどく悲観的な未来志向型であり、現在を楽しむことができていないことに気づいた。
それで友人に意識も何もかも未来ではなく、現在に向けることを意図した催眠法をかけてもらっと。

すると現在がとても新鮮に見え、絵画の色使いや匂いにまで敏感になったという実験結果を発表した。ーとここまではフムフムと思う。


ところが最近、これが全てヤラセであることを発表し、悪名を轟かせてしまった。
スタンフォード大の名誉教授といえども、人間は、それほど不安に苛まれ、苛まれるあまり疲れ果てていく。

 

脳科学者の中野信子しによるとー
人間は、理性的に先の展開を予想すればするほど未来に対してネガティブになる。それだけ人間は悲観的な未来を想像して準備する力が高いため、自ずと現在をネガティブに捉えてしまう傾向がある。
こうした傾向は思春期からすでに見られ、知覚の鋭い成績優秀者は、物事を悲観的に捉える傾向が強い
だからこそ、勤勉になり、結果を出すことが全てだと考える。あるいは、思い余って残念ながら命を絶ってしまう中高生もいる。きょうの夕方、大阪・梅田の商業施設から17歳の高校生が飛び降り、路上を歩いていた19歳の女性を巻き添えにしたという事件があった。女性は意識不明の重体ということだが、いくらなんでも商業施設で飛び降りたらどういうことになるかくらいは想像がつくだろう。どんな理由で世を儚んだがわからないが、未来に気を取られて現実を見失ったかー。

 

その一方で、不安の度合いがある程度高いほど、生存率も高く、長命で健康という研究結果も出ている。これは、脳内分泌物の幸福ホルモン「セロトニン」によるもの。確かに、不安になるとセロトニンが減るのだが、その分セロトニンの循環機能が正常に働くというわけだ。

 

未来を想像すると夢もなく、悲観的になる。

生きている価値さえ分からなく、せめて「生きているだけで価値がある」と誰かに言ってもらいたい。確かにこのコロナのさなかを、マスクをして、口呼吸で喘ぎつつ、しかもソーシャルディスタンスを測りながら、一人で生き抜くだけでも価値がある、そこにいのちの尊厳がある限り。