HPUTC’s diary

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無知の知

⼀件の重⼤事件の裏には 29 件のかすり傷、 さらにその裏に 300 件のヒヤリッ! 1:29:300 これをハインリッヒの法則という。 私の⼈⽣も、ヒヤリッとかすり傷の連続。 その軌跡は、ジェットコースター。 実にエキサイティングではあるが、上がるのゆっくり落ちるの早い。

 

無知の知

 

わかったふり、今さら聞けないが⼤きな失敗を⽣み出す。 もっといえば、これって⽇本⼈の⺠族性といってもいい。

脳科学者の中野信子氏によると、「⽇本⼈は世界⼀失敗を恐れる」脳を持っているという。

 

演出家という職業は、なんでも知っていて、なんでもわかっている⼈というイメージが強い。 それを気取るとエライコッタになる。 かと⾔って、わからなかったりすると今度は騒動になる。 そこで出てくるのが⽇本⼈⼤好き「あいまいさ」、中庸。 私はこれが苦⼿で苦労した。

 

若い頃、先輩の演出家によく⾔われたのが、スタッフや俳優たちの前で絶対に言ってはいけない言葉がある。

 

「わからない!」

 

じゃあ、どうすんだ。 そこは演出家らしい理屈でケムに巻くんだと。しかし、ケムに巻いたところで何も解決しない。

なので、ケムに巻かずに「ままよ」とばかりに、「分からない」と⾔っちまったら今度は⼤騒動になった。⾒学に来ていた先輩の演出家たちは、私が「分からない」と⾔った途端に椅⼦から落ちそう になったそうだ。

 

無知は、本来知っていなければならないことを、知らないこと。 分からないは、さんざん学んでも、どう考えても分からない。これに対して、⾃分なりの説得⼒あ る⾒解を出さなければどうにもならない。

 

どっちも厄介だが、さすがに無知はいけない。 本来知っていなければならないことを、わかったふりして仕事をしている⼈が意外と多いからだ。それは、若い時に「分からない」と叫んでから現在に至るまで変わることなく続いている。

ここのポイントは、無知の知

これは、ソクラテスが哲学の出発点に向かう姿勢を、「知らないことを⾃覚する」ことの重要性を 説いたもので、「⾃分がいかにわかっていないかを⾃覚せよ」ということ。 つまり、「知らないこと」よりも「知らないことを知らないこと」の⽅が問題だということ。

 

「知らないことを⾃覚すること」は、創造の原点でもあって、確かに演出家の先輩たちは椅⼦から 落ちそうになったかもしれないが、みんなが分かっていると思うことさえも、疑ってかかる姿勢こそが、騒動や混乱、混沌の根本を治めていく⼤きな⼒となる。

なので、⼀時的に騒動になろうが、先輩が椅⼦から落ちようが、知っていることさえももう⼀度確認してかかるほどの「無知の知」がなくては、失敗は繰り返される。

 

安倍さん、また#アベノマスク。

何か裏取引でもしたのかな?

これは失敗というより、愚策としか言いようがない。